2018.1.13

2年ほど前からか映画をよく観るようになった。

 

最初はただの現実逃避で、昔好きだった映画を観直していたのだけれど、今観てみると魅力を感じなくなった映画もあって、じゃあその逆もあるかしら?と、ジャンル問わず(ホラー以外)食わず嫌いせず観るようになったのが、きっかけ。

 

その中でも、カサヴェテスのオープニング・ナイトを観てえらく興奮してしまい(ジーナ・ローランズの素晴らしさったらっっ!!)カサヴェテスの作品をレンタルビデオ屋で探しては観てを繰り返していた。

 

若い頃はなんて退屈な映画なのだろう、でも自分を着飾るために観なくてはと、無理矢理に瞼をこじ開けていた作品達が、今はきらきらと輝いていて、こんなに夢中になれるなんて思いもしなかった。

 

映画の始まりから一つ一つ現れる不穏な空気(誰でも抱えている寂しさや、老いへの恐怖、向き合う事への不安や嫉妬、醜さ)が、結末に向かって疾走していくあのスピードと、その後にある静かな収束が、何ともたまらない。

何があっても生活は続く、生きていかなければならないという事を、前向きな意味ではないにしても、思わせてくれる映画たちが、とても愛おしい。